陽射しの輪郭 [エッセイ]
窓の向こうには隣の赤い瓦屋根が1m先まで迫っている。
暦では9月に入ったにもかかわらず、相変わらず陽射しが強い。
ふと、瓦屋根の上を黒いものがひらひらと舞っているのが見えた。
黒い蝶かな? と凝視すると、2頭の蝶の影だった。
強い陽射しで影とは思えないほどくっきりとしていた。
本体を見ようと視線を上げて見るが、軒の上にいるようで見れなかった。
くっきりとした輪郭の影は、本体を見せないまま、
変わらずひらひらとダンスをするように舞っていた。
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